【子どもの心をギュッと掴む!】今すぐ使える保育の導入アイデア
「みんな、こっち向いてね~!」と言っても、子どもが全然見てくれない!
といった経験ありませんか?
保育の遊びなどを子どもに提供するとき、こちらに注目してもらうのってなかなか苦労しますよね。
そこで登場するのが「導入」です。
今回は、元気すぎる子どもたちの心をギュ!とわしづかみにできる導入のやり方をご紹介します。
導入がどうも上手くいかない方、定番の導入ばかりで飽きられてしまった方は必見です!
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著者:きょう /岡山県/30代後半女性/保育士歴9年
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設定保育と同じくらい導入も大切!
導入は、物語でいえばプロローグにあたり、「さあ!これから何か始まるよ!」ということを子どもたちに教えていく作業です。
保育には一日の流れというものが存在しますよね。
登園⇒カバンの片付け⇒(3歳未満なら)朝のおやつ⇒朝の活動・・・などなど。
この活動と活動の間の隙間を皆さんはどうしていますか?
この隙間を埋めるのが「導入」部分であり、前の活動から次の活動へと気持ちを切り替えるための大切な部分なんです。
日案などを書く場合にも、まずは導入をしてそれから設定保育へと繋げますよね。
だらだらと遊びや活動をなんとなく続けると子どもの集中力も切れます。
一度スイッチを切り替えるためにも、導入というのはとても重要な役割を担っているのです。
しかしこの導入、一筋縄ではいかないところがちょっと厄介な所でもあります。
それはなぜか?
子どもにしてみれば、前の活動が自分にとって面白過ぎるとなかなか次の活動の導入に気持ちが移らないからなんです。
そこに保育士さんは毎回頭を悩ませることになるんですが、例えば、こんな風に導入を工夫してみてはいかがでしょうか?
導入の定番!手遊び系
まず、とっても手軽で場所などを選ばないのが「手遊び系」の導入です。
保育の定番でもあるので、いくつも手遊びを覚え、自分の得意な手遊びもたくさんある方も多いのではないでしょうか。
しかし、勤続年数が増えてくると、新しい手遊びの開発というのを怠るようになり、気づけばいつも定番の手遊びしかしていない、なんてこと、ありませんか?
これでは子どもたちも、「またあの手遊びか…」と飽きてしまうこともあります。
もちろん、定番の手遊びをするのはメリットもあります。
それは子どもと一緒に楽しむことができるというものです。
自分が知っている手遊びを保育士と一緒にすることで、子どもは安心感や楽しさを味わえるのです。
では、どうやって定番の手遊びを新しいものにすればいいのか?というと、手遊びの中で、自分なりに遊べるポイントを見つけるということが大切です。
例えば、「始まるよ」という手遊びを例にしてみましょう。
どんな場面でも使え、素晴らしい導入ができる手遊びです。
使ったことがある方も多いのではないでしょうか?
この手遊びは便利ですが、アレンジをすることで子どもも飽きない手遊びになるんです!
たとえば最後の部分、♪5~と5~で♪のあとに、すぐ「手はおひざ」にするのではなく、「違う体の場所」に手をやってみてはどうでしょうか?
例えば、「頭」
例えば「ほっぺた」
例えば「おしり」なんか子どもは好きそうですね。
この5の所のフレーズは何回も繰り返しても面白いです。
そして最後に「手はおひざ」と着地すれば、次の活動にも繋がりやすくなりますよ。
困ったときのペープサート!簡単な作り方も
手遊びは簡単で取り組みやすい導入ですが、何か行事の時などの導入としては少し弱めですよね。
そこで、行事や「~会」の時の導入としておすすめなのは、簡単なペープサートです。
準備物は必要になりますが、それでも1つ作っておけば、次回も使うことができます。
その時は保存方法などに注意して、大切に保管できるようにしましょう。
中でもおすすめなのは、「だるまさんが」というペープサートです。
絵本の「だるまさんが」というお話を知っていますか?
この絵本が元になっているペープサートです。
この「だるまさんが」のいいところは、物語自体が簡潔で、短くて、全年齢で楽しむことができる、というところです。
基本的に「だるまさんが~」と続いて、「ドテ」とこけたり、「プシュー」と空気が抜けたりするだけですので、簡単明快で分かりやすいですよね。
全年齢の子どもが集まる「~会」などでも、使えます。
しかも、この「だるまさんが」には、遊びを取り入れることもできる、というのが嬉しいところです。
絵本にはないフレーズも取り入れてしまえば、時間を延ばしたり縮めたりもできますので、当日の不測の状況にも対応できます。
しっかりした導入はとても大切ですが、臨機応変に対応できる導入というのもまた必要なファクターですよ。
変り種~何も使わずお話をするだけ!?
さて、最後に変わり種をご紹介しましょう。
これは私が勤めている時に先輩保育士がしているのを見て、面白いなあ、と感じた導入です。
状況はある活動と活動の間でした、次に行うのは延長保育への繋がりです。
全園児が1つの部屋に集まってきて延長保育をしますので、そこにはいろいろな年齢の子どもたちがいるわけです。
そこで先輩保育士は、遊びに入る前にざわついてい園児全員の前に立ちました。
そこで始めたのは、「お話」でした。
先輩保育士が即興で作った物語だったように記憶していますが、とにかく真新しい出来事に子どもたちは驚きながらも食い入るように先輩保育士の話を聞いていました。
内容は夏祭り前だったこともあり、お化けに関する話でした。
しかし、そこまで怖い話ではなく、最後にはちょっと笑えるような話になっていたんです。
これだけ、子どもたちの目が輝きながら先輩保育士の話を聞いているのには驚きましたし、気づけば私自身も先輩保育士の話に聞き入っていたように思います。
時間もそこまで長くはありませんでしたが、教室の雰囲気ががらりと変わり、延長保育にすんなりと導入できたのを覚えています。
あなたも話術に自信があるのなら、こういった導入も変わり種としては十分に興味をひき付ける方法かもしれませんよ。
まとめ
導入は時間も短く、次の活動への足がかりでもあります。
そのため、いつもの手遊びでいいや、と簡単に済ませるのはもったいないのです。
きちんとした導入がされていれば子どもたちの興味も十分にひきつけることができます。
その後の活動も集中して取り組むことができるでしょう。
設定保育の内容を考えるのもひと苦労ではありますが、こうした導入をきっちりとこなしていいくことで、日々の保育の質が変わっていきますよ♪