保育士辞めたいの私だ

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赤ちゃんの外気浴はいつからがベスト?やり方と注意点は?

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赤ちゃんが生まれると、はやく一緒にお出かけしたくなりますよね。

抱っこして公園にいったり、見せてあげたい景色などもたくさんあると思います。

でも、お医者さんに言われると思いますが、しばらくの間は赤ちゃんの外出は控える必要があります。

なぜなら生まれたばかりの赤ちゃんはまだまだ体力がなく、すぐに疲れてしまうからです。

だからといって、ずっと家に閉じこもっていればいいのか?というとそうではありません。

少しずつ大きくなっていく赤ちゃん。その成長に合わせて外気浴を経験することがオススメなんですよ。

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f:id:outreachhoiku:20170526095244j:plain著者:きょう /岡山県/30代後半女性/保育士歴9年

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赤ちゃんの外気浴が大切な理由

母子手帳にも書いてあるように、赤ちゃんには外気浴をおこなってあげることが推奨されています。

そもそも外気浴は一体どんなことをするのかというと、赤ちゃんを少しずつ外気に触れさせてあげる、というのが大きな目的になります。

また、日光浴と混同してしまう方がいらっしゃいますが、外気浴と日光浴は別のものです。

2000年ごろまでは新生児黄疸などに効果があるとして日光浴が推奨されていました。

しかし、日光浴はもちろん大きな効果はあるのですが、紫外線が含まれています。新生児のうちから強すぎる紫外線に触れると「皮膚がん」などの発症のリスクを高めるため、今では外気浴を強く勧めているのです。

 

外気浴のメリット

外気に触れることで、赤ちゃんにとってはこんな良い影響があるといわれています。

・体温調節機能を向上させる

・皮膚感覚の刺激

・五感が刺激され周囲への興味が強くなる

・決まった時間に外気浴をすることで生活にリズムができ始める

身体的な成長もそうですが、昼夜逆転生活を打破し、生活リズムをつけるなどといったことにも効果があるんですね。

また、外気浴をすることはお母さんにもメリットがあります。

それは気分転換ができるということです。特に第1子の赤ちゃんになると、産後、1対1の付き合いが始まります。毎日同じ生活を繰り返していると、室内に閉じこもりがちになりますよね。

そうでなくても産後のお母さんというのはホルモンバランスの影響により、疲れやすく気分が落ち込みやすい時期でもあるのです。そんな時に、赤ちゃんを連れて少しの時間でも外出することでリフレッシュできます。

産後のお母さんは紫外線の影響を受けやすいので、紫外線対策はぬかりなくおこなってから外気浴を赤ちゃんと2人で楽しんで下さいね。

 

赤ちゃんの外気浴は生後何ヶ月くらいから?

では、具体的に赤ちゃんの外気浴は一体いつ頃から始めればいいのでしょうか?

一般的には、産後2、3週間もすれば外気浴を始めてもOKといわれています。

生後1週間というのは産まれて、周囲の環境に赤ちゃんが対応するための準備期間です。この間は刺激の少ない安定した環境の中で過ごすようにしましょう。

生後2週間からといいましたが、もちろん赤ちゃんの体調がいい時に限ります。

体調の変化があったり、何か出生時に病気などが見つかった場合は慎重に対応しなくてはいけません。必ず小児科や産婦人科に相談して外気浴についても予定を立てていきましょう。

そして、外気浴といっても最初から外出する必要はないんですよ。

新生児は本当に体力がなく、疲れやすいものです。いきなり外出すると、体調を崩してしまいます。

そこでまず新生児は、部屋の窓を開けて外気に1~2分程度触れてみるということろからスタートしましょう。

季節によって判断が必要ですが、夏の暑すぎる時間帯や冬の寒すぎる時間帯は無理に外気浴をすることはありません。また雨の日や風がとても強い日もやめておきましょう。

最初は1~2分程度ですが、赤ちゃんが嫌がらないのであれば少しずつ時間を増やしていき、外に出られるよう体を慣らしてあげてくださいね。。

 

外気浴に適切な時間、場所 

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外気浴は赤ちゃんの成長と共に、おこなう場所や時間を変化させていくものです。

生後0カ月ではベランダや部屋の窓を開けるということだけで十分ですが、生後1カ月になると1カ月健診がありますよね。

ここで、特に大きな異常もなく赤ちゃんの体調もいいようでしたら、赤ちゃんを抱っこして家の周りをグルリと周ってみるのはどうでしょうか?

ただこの時、家の周りがとても車通が多く、騒音と呼べるほどうるさいのならやめた方がいいです。赤ちゃんが驚いて外気浴が苦手になってしまうこともあります。

また車の排気ガスというのは赤ちゃんにとってあまりいいものではありません。家の周りの環境が良くないのなら、無理にする必要はありませんよ。

玄関先を少しだけ歩いて帰ってくるとか、家の周りの比較的環境の良い場所で外気浴をするなどしてみましょう。

この時は必ず抱っこが良いですね。お母さんの心臓の音を聞きながら外気浴をすることで、赤ちゃんは安心感の中で外界に興味を持ち始めるからです。

更に大きくなって生後3~4カ月ごろになると首がすわってきます。首がすわってしっかりしたらベビーカーや抱っこ紐でお散歩してみましょう。

赤ちゃんの体調にもよりますが、大体20分から30分程度の外気浴ができますよ。

時間帯は季節によって異なります。夏はなるべく涼しい午前10時前までと午後5時から6時がおすすめです。逆に冬は比較的あたたかい午前10時以降から午後3時頃までがいいでしょう。

「生後6カ月までは母体の免疫があるから病気にはなりにくい」といわれていますが、極度に疲れると体調を崩してしまうのは赤ちゃんも同じです。

小さな赤ちゃんは外出するだけでも疲れてしまいます。そこに人ごみに行くとなると倍以上疲れます。なるべく静かな環境の中で、外気浴を楽しんでくださいね。

 

外気浴をする際の注意点

とっても楽しくて、メリットのたくさんある外気浴ですが、一歩間違えると赤ちゃんにとって悪影響を与えてしまうこともあります。

以下の4つのポイントは必ず確認してください。

・紫外線対策

・水分補給

・外気浴をする場所

・時間帯

時間帯については上でも少し書きましたように、季節によって変動します。

春や秋については午前9~10時頃か午後3時頃がおすすめです。

この時間帯は比較的紫外線が強くない時間帯ですが、それでも紫外線対策は必要ですね。新生児は皮膚もデリケートなので、皮膚炎になりやすいからです。

もちろん、日光に触れるというのはとても必要なことで、日光浴にはこんなメリットもあります。

・丈夫な骨を作る

・クル病の予防

・新生児黄疸の予防

なので、紫外線対策をして、外気浴をおこなうというのが赤ちゃんの健全な成長には必要不可欠です。

最近では、新生児でも安心して使える日焼け止めや、赤ちゃん用の帽子もたくさんあります。是非、そういったアイテムを駆使して赤ちゃんを紫外線から守ってあげてくださいね。

そして最後に水分補給です。

新生児は本当に新陳代謝が活発で、毎日必死に大きくなろうと頑張っています。

外気浴にいく時間は10~20分程度が一般的ですが、外出の前後には赤ちゃんの成長にあった水分補給を忘れないようにして下さい。

またベビーカーに乗せて外気浴をする時は、ベビーカーの中の温度が上がり過ぎないよう、暑さ対策をすることもおすすめします。

 

保育園での外気浴

さて、新生児も預かる保育園ですが、もちろん外気浴もしています。

2歳児になると季節や天気のいい日にはお散歩に出かけますし、天気があまり良くない日でも外気浴ができるように工夫をしているところもあります。

例えば新生児の場合。私の勤めていた保育園では、サンルームが赤ちゃんの保育室にありました。

そこからは園庭の様子が一望でき、他のクラスの子どもたちが遊んでいる姿が見えます。窓を開ければ風通しも良かったですし、冬にはお日様のお陰でポカポカと温かかったです。

新生児に限らず、1歳までの赤ちゃんはこのサンルームで外気浴を楽しんだり、少し大きくなって1歳を過ぎると、何人も一緒に乗れる手押し車に乗せて保育園の周りをグルリ、と一周したりもしていました。

不思議なことにこの時、今まで泣いていた赤ちゃんもお出かけすると泣きやみ、必死に外の世界を知ろうときょろきょろしていたんですよ。

赤ちゃんにとっても気分転換になって良かったのかもしれませんね。

 

まとめ

外気浴は本当にメリットがたくさんです。しかし注意してあげなければいけないこともたくさんあります。

今回ご紹介したポイントをしっかりと踏まえて、赤ちゃんと楽しい外気浴を楽しんでくださいね。

外気浴、私も自分の子どもの時にしましたが、あの時間というのは何ともかけがいのないものです。

ぜひ、新生児の赤ちゃんとの忘れられない思い出を作ってくださいね。



※『私、保育士辞めたい。』は、すべての記事が保育士経験者や、現役の保育士によって書かれています。実体験を元にした、保育の現場の声が、一人でも多くの方にお届けできればと願っております。