保育士辞めたいの私だ

Suicide Outreach ~保育園という『戦場』で傷つき、生き残り、うつや悩みで辞めたい現役保育士を救済するブログ~

【最新版】人気の「公務員保育士」になるには?注意点って?

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一般的に薄給と言われている保育士。

昇給も少なく、福利厚生も整備されていない職場があるなか、人気の働き方が「公務員保育士」というものです。

公立保育園で勤務をする保育士は地方公務員になりますので、お給料もある程度期待ができます。

しかし公立の保育園で勤務となると、誰でもなれるというわけではないんです。

今回は人気の公務員保育士になる方法やコツ、注意点をご紹介します。

 

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f:id:outreachhoiku:20170526095244j:plain著者:きょう /岡山県/30代後半女性/保育士歴9年

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公務員保育士はやっぱり給料が高い!

毎年、自治体で行われている公務員試験をご存知ですか?

この公務員試験を受け、合格することが公務員になるための必須条件です。

詳しくは各自治体の募集要項などを参考にしていただければ分かるかと思いますが、他の公務員試験と大体同じ時期に行われ、保育士は保育士専用の公務員試験になっているのです。

月給は安定しており、私立の保育園などでは難しい昇給も毎年安定的にあり、長く働けば働いただけ年収もUPしていきます。

退職金も公務員と同じ規約で、保育士の中での出世もあります。

ゆくゆくは公立の保育園で園長先生や主任保育士を任されていくことになるんですね。

また、育児休暇や産休などもきちんとしており、私立の保育園で働いている保育士より働きやすい環境にあるといえるでしょう。

もちろん、私立の保育園でも能力が認められ、昇給することはあります。

例えば、幼児体育のトレーナーなどの免許を取ったりすれば、その免許分の手当てがつくこともあります。

しかし、そういった昇給は安定的ではなく、毎年昇給していくか、と言われれば難しいですよね。

 

転勤をデメリットに感じる人も…

公務員保育士になると、まず自治体の中の公立保育園に勤務することになります。

お給料もいいし、待遇もいいとなるとメリットが大きくとても人気なんですが、中にはデメリットを感じる人もいます。

それは公務員ならではの「転勤」です。

3~5年働いたら他の園へ転勤といったパターンが多く、これには園長も例外ではありません。

そうなると、また一から人間関係を築いていくことになります。

保育士というのは、職場間のコミュニケーションがとても重要な職種でもありますよね。

最初の保育園でとっても良い環境で働いていたとしても、次の転勤先ではどうなるか分かりません。

また、自治体となると範囲が広い場合もあり、自分の自宅とは全く違う場所に転勤という場合もあります。

そうなると通勤が大変にもなりますし、近くにある賃貸住宅を探さなくてはいけなくもなりますね。

こういった転勤の準備はゆっくりとできれば問題ないのですが、転勤の辞令というのは年度末に急に発表になる場合が多いです。

新年度の勤務に合わせるために引っ越し準備などを急いでする必要があるので、大変ですよね

こういったことから転勤に大きなデメリットを感じ、公務員保育士という選択肢を選ばない人もいます。

 

公務員保育士になるための方法&注意点

それでもやっぱり公務員保育士になりたい!と思うのなら、公務員試験の準備を行わないといけません。

しかし、この公務員試験というのには、色々と制約があります。

まず、年齢制限を設けている自治体がほとんどで、30歳を超えると正規職員での採用は難しくなりやすいと考えましょう。

雇用の形としては、正規職員として採用される場合と、臨時職員として採用される場合があります。

正規職員は地方公務員と同じ扱いですが、臨時職員は年度ずつなど契約になるので自分に合った働き方はどっちか決める必要がありますね。

また、公務員試験に合格してもすぐに「採用!」とはならない場合もあります。

自治体の中の施設から採用の申し込みがあって、初めて公務員保育士として働けるようになります。

公務員は安定しているため、退職していく方が少ないので園に枠が空くまで時間が掛かるところもあるんですね。

もちろんこの申し込みがなければお給料も発生しませんので、注意が必要です。

 

そして試験についてですが、公務員試験はだいたい二次試験(自治体によっては三次)まで行われます。

一次試験では基本的に筆記問題になり、作文を書いたり高校生程度の教養問題が出題されるものと、保育士の専門的な問題が出題されるものとあります。

まったくの初見で解くにはかなり難しいと思いますので、問題集などを購入して対策しておくことをおススメします。過去問を解いてみるのも良いですね。

次に2次試験では面接が行われます。

他にもピアノの試験があったり適正試験を行うところもあります。

受験者の人となりを、ここで判断されるのですね。

 

最低でも2~3倍の倍率があるといわれており、人気の試験では10倍以上になることもあるといわれているので、高得点をしっかり取れるように準備しておく必要があります。

 

まとめ

公務員保育士は本当に人気の職業で、試験の倍率も高いです。

そこには安定した給料と、安定した待遇があるからでしょう。

しかし、国の政策方針を見てみると、今後、公立の保育園はどんどんその数を減らしていくことになるでしょう。

自治体によっては、全ての保育園を民営化する方針を打ち出しているところもあります。

そうなったとき、公立の保育園で働いている公務員保育士はどうなるのでしょうか?

もちろん失職ということにはなりません。

民間の保育園に転職するか、地方公務員として違う職種で働くかといった選択肢を出されることになります。

公務員保育士は待遇がいいから!と飛び込むのではなく、行く先などをじっくりと見据えて、あなたが就きたい職業は何なのか考えなくてはいけませんね。

※『私、保育士辞めたい。』は、すべての記事が保育士経験者や、現役の保育士によって書かれています。実体験を元にした、保育の現場の声が、一人でも多くの方にお届けできればと願っております。