保育士辞めたいの私だ

Suicide Outreach ~保育園という『戦場』で傷つき、生き残り、うつや悩みで辞めたい現役保育士を救済するブログ~

「保育園があるビルは税制優遇される」とかってどう?

最近、杉並区で公園に保育園を作ろうとして大反対にあったと言うニュースが、取りざたされていました。

保育園を作ってほしくない人にはそれなりの理由があると思います。
子どもがたくさん集まると興奮してしまって騒ぎ出したりしてしまいます。
せっかく出来た公園がなくなってしまうことはさびしいことだと思います。

でも、私たち大人は、最初から大人だったわけではありません。保育士の私にとっては、必ず子どもでなかった大人はいないので、歩み寄ってほしい…と切に願ってしまうニュースでした。

f:id:outreachhoiku:20160609182711j:plain

どうやったら保育園を増やせるか考えてみた

東京のように地価の高いところに保育園専用の建物を建てられる土地を見つけるのは至難の業だと思います。実際に調べた人は、基準に合う土地をさがしたら3億5千万だったと書いています。

でも、最近では設置基準もずいぶん緩和され、ビルの1室でも可能になっていると言います。たとえば1階に保育園があるマンションやビルは税法上優遇されると言ったことをすれば、ずいぶん可能性が増えるのではないでしょうか。

保育園に必要なものは?

保育園を建てるのは、広さもいります。必要な設備も多く建てるのにもお金がかかるでしょう。でも一度建ててしまったら、その後ずっと、保育士が必要です。
保育士がいなければ、保育園は開くことが出来ないのです。

実際に、私の勤めている園の姉妹園では、保育士が確保できず0歳児の担任が1人で3人しか子どもを預かれないと言うことが起きました。シフト制で働く保育園では、0歳児の担任のいない時間が多いと言うことです。愛着関係がはぐくまれることが大事な乳児期に、いろんな先生が入れ替わりになってしまうのは、とてもかわいそうなことです。さらにこの0歳児の担任は休むこともできませんよね。

認可園の場合、0歳児が3人しか預かれないと言う前提で建てているところはあまりないのではないかと思います。逆にいえば、保育士がいればもっとたくさんの子どもを預かることができたのです。保育士がいれば、その分待機児童を解消できたのです。

また、近所にできた新しい保育園は、4月から始まる予定でしたが11月に入園式をしていました。保育士が集まらず4月からの開園を断念せざるを得なかったのだそうです。

職場復帰するお母さんは必ずしも4月だけではありませんが、1歳児なった3月31にまで育児休暇を取得できる会社も多いですから、この園に入ることを希望していたお母さんたちは職場復帰できなかったのかもしれません。

 

「保育園落ちた」保育士ママのニーズに応える保育園

仕事をしていないと保育園に入れない、でも保育園に子供を預けないと仕事が出来ないというジレンマは、復職を考えるママなら必ず一度は通る道です。

このジレンマを解消するために、最近では認可保育園以外に預け先を模索する動きも出てきています。
スーパーマーケットの一角に保育園を作ったり、企業内保育所を作るところも増えてきました。

人手不足に悩むような業界や、時給が安くて応募がないような求人でも、託児付きであれば働きたいと言う人は多いのです。

さらには、競合する病院や歯科医院、美容院なども差別化を図るために託児付きというところも出てきています。

保育士の働く場所が認可保育園以外にいろんな選択肢が出てきました。

こうなってくると、自分で探すのは至難の技になっています。その分、紹介してくれる会社も増えてきて、自分に合った仕事を見つけるチャンスが増えています。

増えている保育士求人

保育士不足・保育士の働く場所が増えていることの両方があいまって、最近では求人がとても増えています。

求人倍率60倍といういままでにない売り手市場になっています。

いままで「どうせ保育士は薄給だから」と保育士から離れている潜在保育士のみなさん。ちょっと求人を見てみてください。

ほんの3か月前と比べても、お給料や手当がよくなっている求人が増えているのがわかると思います。

f:id:outreachhoiku:20160609183006p:plain

まとめ

きちんと仕事をしただけの評価(給料)をしてくれている園であれば、保育士を確保するために、適正とよばれる値段まで給料を上げていくことでしょう。そうやって、私たち保育士の待遇改善は私たち保育士自身で勝ち取っていきましょう。

すべては、保育園に入れなくて涙を流す保護者を守り、安心して保育園に通える子供たちの笑顔のために、なると信じています。

※『私、保育士辞めたい。』は、すべての記事が保育士経験者や、現役の保育士によって書かれています。実体験を元にした、保育の現場の声が、一人でも多くの方にお届けできればと願っております。