早めのケアが大切!保育士のメンタルヘルス
子どもの成長に関わる保育士は、いつも元気で明るい笑顔でいなきゃだめだ。
そんな「当たり前」が辛いと感じることはありませんか?
保育士は、子どもの笑顔に癒され、元気を貰える仕事です。
しかし、体調が悪くても辛くても、ニコニコと明るく振る舞うことは、想像以上にストレスがたまることでもあります。
「自分がうつ病なんて!まさか!」と思っている方も、まずはメンタルチェックをしてみませんか?
あなたは何個あてはまる?保育士のメンタルヘルスチェック
・職場で体力を使い果たしているはずなのに、眠れない夜が続く
・目覚ましよりも3時間早く目覚める。再び眠ることができない
・大好きなはずの食べ物を目の前にしても、心が弾まない
・とにかく食べて気持ちを紛らわす
・1週間のうちに3回以上、仕事の夢を見た
・子どもたちの姿よりも、園長先生や先輩の目ばかり気にしてしまう
・出勤する時に「ずーん」と重い気持ちになる
・休みの日に予定が空いていても、友達や恋人と出かけたくならない
・帰宅してボーっとしていると、理由の分からない涙が出てくることがある
・1か月のうちに5回以上病院に行った
・お給料の額を考えると、買い物や旅行は我慢しなくてはいけない
・子どもたちが可愛いから、仕事を辞めてはいけない
・職場での不満は自分の中で解消したほうが楽だ
・土日、祝日も持ち帰り仕事をしている
・仕事が終わってから、テレビを見たり読書をしたりするプライベートはない
・違う仕事をしている友達の話を聞くと、羨ましいと思う
・緊張する仕事の前は、お腹の調子が悪くなる
・保育中に、ふと気が遠くなることがある
・子どもたちが可愛く思えない
・おしゃれや美容に興味がなくなってしまった
20項目中、いくつ当てはまりましたか?
0個……という方は、あまりいないかもしれませんね。
5個以内の方は、日々の仕事の中で上手に息抜きができている方でしょう。しかし、油断は禁物。忙しさが続くと息抜きを忘れがち。リフレッシュはいつでも意識しておきましょう。
6〜10個以内の方は、職場での疲れがたまっている方です。気づくと仕事ばかりで、自分をケアする時間がとれていないのでは?マッサージや美容院、温泉に行くなど、自分へのご褒美を作りましょう。
11〜15個以内の方は、体にも危険信号が出ているのではないでしょうか?このままでは、精神的な負担により仕事を休む必要性が出てくるかもしれません。今の自分のワークスタイルを見直し、どうしたら改善できるか立ち止まってみましょう。
16〜20個以内の方は今すぐ仕事の見直しが必要です。精神的な負担は必ず健康への害となって表れます。体調が悪い方は、病院で一度健康診断を受けてみることをお勧めします。そして、転職も視野に入れて現在の仕事のスタイルを見直す必要があるでしょう。
ちなみに筆者は、20個すべて当てはまっていた時代があります……。
新卒で勤めた保育園がとてもブラックで、心も体も疲弊してしまいました。最終的には高熱が出て、病院で検査したところ、腎臓を壊していました。
検査するまで何も自覚症状がなかったことが怖いですね。
さらに、診断書をもらっても「行事の準備があるから仕事に行かなきゃ」と思っていたのです。健康になった今思うと、過剰な労働により、心も体もボロボロになっていたのでしょう。
自分の異変に「おっ?」と気づいたら、早めのケアが大切です。
心の病気になる人は、優秀な人
保育士は心を病んでしまう人も多いです。しかし、その話題は業界ではタブー視されている傾向があります。
明るく元気な人柄が求められる職場のため、心の病にかかってしまった人は「働けない」とみなされてしまうのです。
しかし、心の病気を患う人の傾向として
・頑張り屋の真面目が多い
・他者より自分を責めてしまう優しい人
・責任感が強い
といった人柄が挙げられます。
適当に仕事をしているよりも、誠実に保育の業務をこなそうと頑張った人のほうが心の病にかかりやすいのです。皮肉なものですね。
ですから、心の病気になってしまったとしても、「自分が人よりも劣っているから」と思わないでください。頑張りすぎてしまった結果、心が警報を発してくれたのです。
病院に行くという選択
心の病気を疑う時、精神科(メンタルクリニック)に行くべきか否かは迷うところだと思います。
精神科に行けば、正しい診断と医師による適切なケアを受けられることは間違いありません。薬漬けにされるのでは……?と不安を抱えている方も多いと思いますが、良い医師を選べば、投薬治療にするかカウンセリング治療にするか患者の意志を尊重しながら、一緒に選ぶこともできます。いずれにせよ、精神科の医者を探す時には事前に口コミなどを調べてから行きましょう。
また、病院に行くことには抵抗があると考える方は、カウンセラーや心理士に相談するという選択肢もあります。また、職場の中に信頼できる看護師がいる場合、看護師に相談することもできます。
自分との相性、相手が信頼に足りる人柄かなどを熟考し、相談に臨むと良いでしょう。
自分でできる!保育士のメンタルヘルスケア
自分の心の健康は自分で守りましょう!
おすすめのメンタルヘルスケアの方法をご紹介します。
意識して涙を流す
泣ける映画を見たり本を読んだりして、積極的に涙を流しましょう。涙にはリラックス作用があり、気持ちが落ち着きます。職場で辛いことがあった時こそ、1人で映画館に行って思い切り泣いてみましょう。
ご褒美スイーツ
仕事で頑張った後には、ご褒美のスイーツを用意しましょう。そういった小さなお楽しみを作ることが、明日の活力にもなります。くれぐれも食べすぎにはご注意を。
お風呂でリラックス
忙しいとシャワーだけになりがちですが、湯船に浸かることで全身の血行が良くなり、疲れも癒すことができます。持ち帰り仕事をして頭がパンクしそうな時も、お風呂の入っている時は「スイッチオフ」にしましょう。
早起きで脳を活性化
仕事から帰ってきて夜遅くまで仕事をするよりも、朝に早起きをして仕事を片付けたほうが効率良く作業が進む可能性が高いです。眠い夜は、思い切って寝てしまうことも大切。
質の良い眠りを追求する
眠りには、浅い眠りと深い眠りがあります。深く眠るほど疲労が回復します。パジャマはなるべく薄着にし、枕は柔らかすぎないものを選びましょう。寝る前にコップ一杯のぬるま湯や、ノンカフェインのお茶を飲むとリラックスしてよく眠ることができます。
仕事ではない「手仕事」に夢中になる
衣装作りやクラスの備品作りなど、何かと手仕事が多い保育士。たまには、仕事とは無関係なハンドメイドを楽しむのもアリです。羊毛フェルトやレジンのビーズアクセサリーなどは手軽に短時間でできるのでおすすめです。
頑張りすぎないことが大切
保育士を職業に選ぶ人には、頑張り屋さんが多いのです。頑張りすぎて、自分が気付かないうちに体と心の調子を崩してしまいます。
仕事でいっぱいいっぱいになっていると感じたら、ちょっとだけ「楽をする」ことを考えてみませんか?紹介したようなセルフケアをやってみることも良いですし、職場を変えて「もっと楽な働き方」を探求してみるのもアリですよ♪
子どもたちを笑顔にする先生は、まずは自分が心から笑顔にならないといけません!楽しいこと、心地よいことを選ぶ癖をつけましょう。
著者:東京都在住 20代後半 女性 元保育士
参考:他の園で体調を崩してしまった保育士さんでもOKの転職情報