疲れているのに寝れない…。保育士の過労と睡眠障害
保育園でヘトヘトになるまで働いているのに、なぜか夜は眠れない。
そんなお悩みをお持ちの方は、注意が必要です!
心と体がシグナルを発しているかもしれません。
保育士がなりやすい「睡眠障害」についてお話しましょう。
こんな人は要注意!睡眠障害の特徴
睡眠障害には大きく分けて4つのタイプがあります。単純に「布団に入っても寝付けない」だけではありません。当てはまっていないか確認してみましょう。
◆眠れない
布団に入って30分以上経つのに眠れない、朝早く覚醒してしまい再び眠ることができない、夜中に目が覚めてしまうといった不眠の症状。
◆寝ても寝ても眠い
夜に十分な睡眠をとっているにもかかわらず、日中に眠くなってしまう症状。仕事中や運転中に居眠りをしてしまう人は要注意。夜の眠りの質が悪い可能性があります。
◆異常行動
過剰ないびき、寝言、大声で叫ぶといった睡眠中の異常行動。自分では分からないので、家族に指摘されて気づく人が多い症状と言えます。
◆睡眠のリズムが不安定
決まった時間に就寝、起床ができない人も何らかの問題があると考えられます。朝、起きることができずに何度も遅刻してしまう人は要注意です。
睡眠障害が引き起こす問題
紹介したような症状は、誰しも感じたことがあるのではないでしょうか?日本では、5人に1人が睡眠障害であると言われています。程度の差こそあれ、睡眠に関する問題は誰にとっても他人事ではありません。
保育士の場合、睡眠障害に陥ると日中の業務に支障が出ます。子どもたちと行う活動中に眠気が襲い、判断力が低下してしまうことは最も避けたいことですね。子どもたちの安全を守る上でも、頭の中はすっきりさせておくのがベストです。
また、睡眠障害は悪循環になりやすいのです。一度陥ってしまうと、翌日の眠りの質も悪くなり、どんどん治しにくくなっていきます。自覚症状に気がついた時点、専門家に相談すると良いでしょう。
どうして睡眠障害になるの?
睡眠障害には様々な症状があるように、その背景にある原因も様々です。
1つ目は、精神的な問題です。仕事のストレスや、家庭内の不和、親しい人の死や、過剰なプレッシャーを感じ続けることにより睡眠障害になってしまう可能性があります。
2つ目は、身体的な原因。肩こりや腰痛のほか、喘息、花粉症などのアレルギー症状によって眠れなくなることがあります。保育士で特に多いのは、肩こりと腰痛ですが、精神的なストレスが原因で喘息を患う人も少なくありません。
3つ目は、精神的な病気や、神経症に可能性が考えられます。うつ病の患者は、抑うつした気持ちになると同時に、睡眠障害を併発します。早朝に覚醒してしまう人はうつ病の可能性もあります。専門医に相談しましょう。
また、服用している薬の副作用として睡眠障害の症状が現れる場合があります。タバコによるニコチンの摂取、コーヒーをたくさん飲む場合はカフェインの過剰摂取の可能性もあります。
睡眠障害を治すためには?
不眠を治すと聞くと、睡眠薬を使う治療法をイメージしがちです。もちろん専門医の方針によっては睡眠薬を服用したほうが症状が早く治る可能性もありますが、必ず医師の指示に従って飲むようにしましょう。勝手に薬の服用をやめたり、眠れないからといって決められた以上の量を服用すれば、睡眠障害が悪化する可能性があり、最悪の場合は死に繋がります。
薬を使う以外にも、家で自分でできるケアがあるので試してみましょう。
◆睡眠時間へのこだわりを捨てる
体質や年齢によって、必要な睡眠時間は変わってきます。赤ちゃんは1日の大半を寝て過ごしますが、3歳くらいになると徐々に睡眠時間が減ってきますよね。高齢になると睡眠時間は自然と短くなります。
1人ひとりちょうど良い睡眠時間が違うので、自分のベストを探してみましょう。夜の22時に寝て、朝の5時に起きるとスッキリする!という人もいれば、深夜2時に寝て朝の6時に起きても平気という人もいます。絶対に何時間寝なければいけない、というルールーに拘らず、自分が最も心地よいと感じる睡眠時間を発見してみましょう。
◆寝なきゃ!と頑張りすぎない
寝れない保育士は「明日も朝から仕事だから寝なきゃ!」と布団の中で頑張って(?)しまい、余計に眠れなくなってしまうということが多いようです。
寝なきゃ、寝なきゃ、という思いがプレッシャーになり、睡眠の妨げになってしまわないように注意しましょう。12時を過ぎても眠れない場合は、布団の中で目を閉じて横になるだけでも披露は回復します。
◆睡眠時以外で布団に入る癖を治す
漫画を読む時、メールをチェックする時など、ついベッドの上でごろごろしてしまいませんか?特に寝る直前に布団の中で頭を使ってしまうと、脳が覚醒して眠りにくくなります。
◆寝る前に血流を良くする
ストレッチやセルフマッサージをして、血流を良くするとリラックス効果があります。足先が冷たくて眠れないと感じた時は、フットバスに入り足を温めるだけで眠りやすくなりますよ。
また、ホットミルクやノンカフェインのお茶などで体を温めることも効果的です。
◆アロマや音楽の力を使ってリラックス
アロマオイルを炊いたり、ヒーリングの音楽を流しながら眠ることでリラックスできます。心地よい睡眠環境を作れば、朝までぐっすりと眠りやすくなります。好きな香り、眠りやすい音楽も人それぞれ違うので、自分にぴったりのものを探してみてください♪
質の良い眠りは健康的な食生活から
睡眠と食事は無関係のように思えますが、実は深く関係しています。朝・昼・夜としっかり食事をすることで、生活リズムの基本が整うのです。
どんなに忙しい朝でも、朝ごはんを抜くことは禁物!パワーが必要な保育にとって、朝ごはんを食べることは絶対に必要です。
お昼ご飯は子どもたちと一緒に給食を食べている保育士が多いと思います。給食は、栄養バランスが考えられていて、味付けも薄めなので健康の味方。たくさん運動している保育士は、おかわりをするくらいでちょうど良いのです。午後の業務のためにも、給食はしっかりいただきましょう!
そして夕ご飯。忙しさのあまり、外食続きになっていませんか?外食をしたり、コンビニでお弁当を買うと作る手間が省けて便利です。しかし、体の調子を整える栄養素が不足する危険性が高いのも事実。平日毎日、ごはんを手作りするのは大変かもしれませんが、カレーの作り置きをしたり、お味噌汁だけは自分で作るなどして、栄養バランスに気をつけましょう。
健康な食生活を営むことによって、ストレスや体調不良が軽減し、睡眠の質も上がるはずです。
質の良い眠りで、お肌ツルツル、元気いっぱいの先生を目指しましょう!
(参考:人材不足のこのチャンスを逃したくない保育士のための募集一覧(東京都内限定))
(著者:東京都在住 20代後半 女性 保育士経験者)